注意したい資産運用

一部の人限定!?基本的に外貨建てMMFはおすすめしない!メリット・デメリット・利回りに要注意

外貨建てMMFがおすすめって聞いたけど本当かな?

 

外貨建てMMFが安全性も高く、利回りもいいということで注目を集めています。

 

ですが個人的には、投資初心者の方には外貨建てMMFはおすすめしないです。外貨建てMMFはあくまで一部の条件を満たした方のための商品だと言えます。

 

本記事ではその理由を詳細に解説していきます。外貨建てMMFでの運用をお考えの方は参考にしてみて下さい。

 

別記事でも他の資産運用について解説していますので良ければそちらもあわせてお読みください。

野村SMAとダイワSMAを比較!どちらが評判が良くおすすめなのか!?ファンドラップとの違いとはまとまった資産が手元にあっても自分自身で資産運用するのはなかなか大変です。 プロに資産運用を任せたいという...
初心者要注意!大人気の全世界株式はおすすめしない!?オールカントリーは本当にダメなのか徹底検証! 全世界株式(オールカントリー)への投資は、よく初心者におすすめされますし人気のある投資です。 雰囲...

 

外貨建てmmfってどんなもの?

概要

まずは、外貨建てMMFがどういうものなのかから確認していきましょう。

 

MMFとはMoney Management Fundの略で、安全性の高い短期の公社債を中心に運用します。国債や地方債、社債などですね。

 

そのため、基本的に利回りはその国の金利水準に近づきます。

 

そして、リスクの低い資産に投資しますが、外貨預金とは異なり元本が保証されているわけではありません。場合によっては損失が発生することもあります。

 

管理人 武田
管理人 武田
外貨建てMMFを一言で表すなら、外国の短期債券に投資できる投資信託です。

 

どんな商品がある?

では、具体的にはどのような商品があるのでしょうか。

 

米ドル建ての商品が多くなっていますが、金利の高い南アフリカランドやトルコリラ建ての商品も存在します。

 

出典:SBI証券

 

米ドル建ての商品は比較的安定していますが、南アフリカランドやトルコリラは新興国通貨での運用となり利回りは高いものの不安定な運用となります。

 

商品数としては、どの証券会社でも大体数本程度で多いわけではありません。

 

こう見ていくと外貨預金と何が違うの?という気持ちになってきますね。外貨建てMMFと外貨預金との違いについても見ていきましょう。

 

外貨建てMMFと外貨預金との違い

外貨建てMMFは投資信託であり、その投資先が公社債を中心とした短期債券となっています。一方で外貨預金は、あくまで預金です。

 

その違いを表で見てみましょう。

 

外貨建てMMF 外貨預金
元本保証 なし 外貨建てであり
主なリスク 価格変動リスク、信用リスク、為替リスク 為替リスク
信託報酬 あり なし
税制 優遇あり 実質優遇なし
資産保護 分別管理 預金保険の対象外

 

元本保証がなく?リスクが高い

外貨預金はあくまで預金ですので、元本が保証されています。

 

一方で、外貨建てMMFは投資信託ですから普通に価格は変動します。安全性の高い債券に投資しているとはいえ発行体が破綻する可能性もないわけでありません。

 

ですが、基本的にはそんなに気にしないでいいかなと思います。リスクの小さい投資先であることは間違いありません。

 

最大のデメリット!?為替リスクの危険性とは

それよりも最も危険性の高いポイントは為替リスクだと思います。

 

外貨建てMMFは、安全性の高い債券に投資する性質上、ある程度リターンの上限は決まっています。

 

例えばSBI証券の商品を見てみましょう。

 

ニッコウ・マネー・マーケット・ファンド 4.6720%(米ドル建て)
ノムラ・グローバル・セレクト・トラスト 4.6370%(米ドル建て)
ブラックロック・スーパー・マネー・マーケット・ファンド 4.8470%(米ドル建て)
ゴールドマン・サックス 4.7610%(米ドル建て)
ホライズン・トラスト 7.2370%(南アフリカランド建て)
トルコリラ・マネー・マーケットファンド 39.970%(トルコリラ建て)

 

一見高くも見えますが、このリターンの利回りよりも、全然為替レートの方が大きく動く可能性が高いです。

 

例えば、米ドル日本円の為替レートの推移を見てみましょう。

 

出典:SBI証券

 

例えば、2023年の1年だけを見ても約18%ほどの幅で推移しました。その中で4%といった利回りひかれて投資するのは非常に危険です。

 

4%の利回りがあっても5%円高になったら損失が発生します。つまり、結局為替レートの動き次第で得するか損するか決まってしまうのです。

 

管理人 武田
管理人 武田
為替レートの動きは誰にも読めません。外貨建てMMFでの資産運用はまるでギャンブルのような投資になってしまうのです。これは外貨建てMMFだろうと外貨預金だろうと共通する大きなリスクです。

 

外貨建てMMFは信託報酬がかかる

外貨預金は、預金ですので資金おいている間、特に手数料というものはかかりません。

 

一方で、外貨建てMMFは投資信託ですので、当然信託報酬がかかってきます。手数料を考慮した実質利回りを確認することが重要です。

 

信託報酬がかからない点では外貨預金の方が優れていると言えます。

 

解約するときの税金はどうなる?

外貨建てMMFでは、損益は譲渡所得扱いとなり、他の株式投資などと損益通算することができます。

 

  • 外貨建てMMF +50万円
  • 株式投資 -50万円
  • 合計 0円

 

こういった場合、外貨建てMMFの利益からは課税されません。

 

一方で、外貨建て預金の損益は雑所得扱いになってしまいます。一般的には雑所得がある人は少ないので実質的に損益通算できず、株式投資でマイナスが出ていたとしても課税されることになってしまうのです。

 

税制的には、外貨建てMMFの方が有利と言えそうです。

 

外貨建てMMFの利回りは変化する!?

外貨建てMMFと外貨預金を比較しましたが、とは言え外貨建てMMFも外貨建て預金も、為替リスクが大きくギャンブルのような投資になってしまうため個人的にはおすすめできません。

 

さらに、外貨建てMMFの利回りは一見高く見えましたが、この高い利回りというのも一時的なものでしかありません。ずっと高いわけではないのです。

 

その証拠に、こちらのニッコウ・マネー・マーケット・ファンドの利回りの変遷を見て下さい。

 

出典:SBI証券

 

2022年から急激に利回りが上昇し、2023年には4%を超える上昇を見せました。

 

逆に2021年なんかは限りなく0%に近いですね。これではとてもではないですが、リターンは望めません。

 

外貨建てMMFを有効に使えるパターン

これまで見てきたように、外貨建てMMFはわざわざ意図して投資するような対象ではありません。

 

もともと外貨で株式投資をしているけど、今一時的に現金化していてそのまま置いておくのはもったいないから外貨建てMMFでもやろうかな。

 

このような位置付けの運用商品なのです。

 

元々外貨を持っている人なら、為替リスクのことを考えなくていいのでリスクを大幅に減らせます。

 

外貨建てMMFは

  • もともと外貨建てで株式などで運用していて
  • 売却して一時的にキャッシュの状態
  • もったいないから外貨建てMMFで運用する

という方向けの資産運用なのです。

 

外貨建てMMFは投資初心者にはおすすめしない

これまで見たきた通り外貨建てMMFは、日本円で資産を持っていてこれから資産運用を始めようと考えている方には全くおすすめしないです。

 

外国の資産に投資して為替リスクをとるならそれ以上のリターンを狙える商品で運用すべきです。

 

個人的には株式投資しかないんじゃないかなと思いますが、投資対象の選定は非常に難しいです。

 

初心者の方が資産運用を始めるなら、円建てで安全性の高いファンドから始めるのがおすすめです。

 

個人的に研究した結果、おすすめのファンドは下のランキングでまとめていますので投資先をお探しの方はよければそちらもチェックしてみて下さい。

 

運用初心者の方に自信を持っておすすめ!!

欧米の富裕層に選ばれている
利回り10%~が期待できる
リスクを抑えた安定運用

RELATED POST