働かずにお金が得られる配当金は確かに魅力的です。しかし、配当金での生活を目指した高配当株投資は本当に良い運用方法なのでしょうか?
私は高配当株での資産運用はおすすめしないです。本記事ではその理由を解説していきます。
他の注意すべき資産運用については別記事で解説していますので気になる方はそちらも合わせてお読みください。
高配当株投資ってどんなもの?
株式投資で利益を上げる2つの方法
では、まず高配当株狙いの資産運用がどんなものかといったことから見ていきましょう。
そもそも株式投資で利益を得る方法には2種類あります。
- キャピタルゲイン(値上がり益)
- インカムゲイン
まずはキャピタルゲインから解説していきます。
キャピタルゲイン(値上がり益)
株を取得してから、売却するまでに価格が値上がりしていれば値上がった分が利益となります。
イメージとしてはこんな感じです。
「値上がり益」という言葉を使ったら一番分かりやすいかもしれませんね。
株を取得した時と売却する時で、どれだけ価格の差があるのかが重要になってきます。
逆に、当然ですが、株が値下がりすれば損失が発生することになります。
インカムゲイン
続いて、インカムゲインは資産を保有していることで得られる収入の事を言います。
株式投資で言えば「配当金」がインカムゲインに該当します。
仮に株価が上がらなくても配当金の分は確実にリターンになります。
一般的にはキャピタルゲイン(値上がり益)を狙って資産運用する人が多いですが、高配当株狙いの運用ではインカムゲインに重点を置くことになります。
そして、個人的にはインカムゲインを主軸にした資産運用はおすすめしません。
その理由を順番に見ていきましょう。
高配当株をおすすめしない4つの理由
①運用効率が悪い(税金がかかる)
まず、一つ目の理由は運用効率が悪いからです。
これだけだと、どういうことかよく分かりませんよね?お金の流れに注目してみましょう。
企業がビジネスで稼いだお金は会社に蓄積されて資産になります。これが新たな投資にあてられるなどして会社は成長していきます。
会社の成長に合わせて株価も上昇していくので、増加した純利益はそのまま株価上昇に貢献していきます。
一方で、配当金は企業が稼いだ純利益から支払われますが、税金が引かれます。
仮に配当金を再投資するとしても、税金分は完全にロスです。その分、運用効率はどうしても悪くなってしまうのです。
②配当金だけでのリターンは利回りが小さい
また、配当金だけではそんなに大きな利回りは実現できません。
こちらの日本株の配当利回りランキングを見て下さい。
出典:Yahooファイナンス
1位の世紀東急工業は6.54%、10位の三ツ星ベルトは5.89%となっています。
すなわち、一番高い銘柄群を買ったとして年利6%程度です。悪くないと思うかもしれませんが、株価は変動します。
6%以上下がれば配当をもらったところでトータルリターンはマイナスです。
株は値動きが大きくとてもリスクの大きい商品です。高配当とは言え、たかだか6%程度の利回りを狙って投資するのは、リスクリターンが見合っていないと思います。
③減配リスクが大きい
さらに、この6%の配当利回りというのも保証されている訳ではありません。
企業は配当金を自由に変えることができます。もちろん株主総会で承認を得る必要もありますが、基本的に企業が自由に決められると考えて差支えないでしょう。
つまり、急に配当金を減らされるリスクがあるのです。
また、減配リスクはどの企業にもありますが、高配当株は配当目当てで買う人も多いので減配すると一気に株価が下がる恐れもあります。
実は意外とリスクが高いのが高配当株投資なのです。
④株価の上昇が期待し辛い
株式投資をするのであれば、基本的には株価上昇が見込める企業に投資すべきだと思います。
高配当株狙いの投資であっても、株価が上昇すればキャピタルゲインとインカムゲインの両方が得られるわけですからそうすべきです。
ただし、一般的には「高配当株は成熟企業が多く株価上昇に期待し辛い。」と言われています。
これからどんどん成長してく若い企業であれば稼いだ純利益を株主に配当するのではなく、ビジネスに投資して飛躍的な成長を狙います。
配当がでなくても、企業が成長すればそれに合わせて株価も上昇するので、株主もそれでOKなのです。
逆に配当をたくさん出す余裕がある企業は、すでに成熟してしまっていて成長への意欲が薄い企業であることが多いです。
まとめると、高配当狙いの資産運用は総じてリターンが小さく、リスクの割にリターンが見込めない投資となっています。
配当金を毎月30万円受け取るにはいくら必要?
さて、あまりおすすめしない高配当株運用ですが、それでも働かずに配当の不労所得で暮らしたいという方のために一応シミュレーションしてみます。
毎月30万円の配当金を受け取るためにはいくらの資金が必要でしょうか。
配当利回り6%の銘柄で運用すると、必要額はこちらです。
配当金(毎月) | 30万円 |
---|---|
配当金(年間/税引後) | 360万円 |
配当金(年間/税引前) | 451万円 |
年利 | 6% |
必要投資額 | 7,529万円 |
7,529万円あれば、毎月30万円の配当金を受け取ることができます。それにしても株価が上下したり、会社が減配したらと思うと安心の不労所得という訳にはいかなそうです。
いずれにしても、かなり資産がある方じゃないと難しそうですね。高配当狙いの株式投資は、これからお金を増やしていきたい人には向いていないのです。
では、資産を形成していくにはどのような方法で運用していけばいいのでしょうか。
資産を増やしていきたい人におすすめの資産運用とは
初心者の方や忙しい方に最適!
運用で資産を増やしていくには中長期で安定して増やしていくことが大切です。
安定させるには当然運用技術が必要ですが、誰でもできる方法ならヘッジファンドでの運用がおすすめです。
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日経平均が40%しか成長していない中、ヘッジファンド指数は500%と12倍以上の成長を見せています。
ただ、もちろんヘッジファンドごとに特色はあります。
中には、大きなリスクを取ってハイリスクな運用を狙う所もあるかもしれません。が、そういったファンドはあまりおすすめしません。
中長期で安定的に資産を増やしていくことを念頭に、私が良いと思ったファンドは下のランキングで紹介していますので、投資先をお探しの方はぜひそちらもチェックしてみて下さい。