投資信託

儲からない?フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)の評判や今後の見通しを分析する

米国は投資先として人気を集めています。

 

今回はその中でも米国のREITに投資をするフィデリティ・USリート・ファンドを取り上げます。

 

すでに投資をしている方、売却しようか迷っている方、これから購入を検討している方、詳細に分析していますのでぜひ参考にしてみて下さい。

 

また、他の投資信託についても別記事で解説していますのでよければ参考にしてみて下さい。

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フィデリティ・USリート・ファンドの特徴とは

投資コンセプト

まずは投資コンセプトから見ていきましょう。

 

フィデリティ・USリート・ファンドは米国のリート(REIT)で運用する投資信託です。

 

リート(REIT)とはReal Estate Investment Trustの略で投資家から資金を集めて、住居や商業施設など様々な形態の不動産に投資します。

 

仕組みはこのようなイメージです。

 

REITの仕組み

出典:交付目論見書

 

複数の投資家の資金をひとまとめにして不動産に投資しますので、投資家1人当たりの出資額は少なくても不動産に投資することができます。

 

管理人 武田
管理人 武田
普通は大きな資金がないとできない不動産投資ですが、小額からできるのがREITの魅力ですね。

 

4つのコース

そして、フィデリティ・USリート・ファンドには4つの種類があります。

 

  1. フィデリティ・USリート・ファンドA(為替ヘッジあり)
  2. フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)
  3. フィデリティ・USリート・ファンド(資産成長型)C(為替ヘッジあり)
  4. フィデリティ・USリート・ファンド(資産成長型)D(為替ヘッジなし)

 

多くのREITでは分配金を出すファンドが多いです。フィデリティ・USリート・ファンドもその例にもれず分配金が出ています。

 

しかし、分配金を出す投資信託は基本的に推奨されていません。なぜなら、運用の元手なる資産が減ることで「複利の効果」が得られず、大きく資産運用の効率を下げてしまう事になるからです。

 

そこで、フィデリティ・USリート・ファンドでは分配金を出さないコースも用意されており、「資産成長型」として販売されています。

 

管理人 武田
管理人 武田
ただREITで運用する人は分配金目当ての人も多く、従来の分配型が人気を集めています。

 

という訳で本記事ではフィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)について解説していきます。

 

フィデリティ・USリート・ファンドを運用しているのは誰?

投資信託では、「販売する会社」、「運用する会社」、「資産を管理する会社」の3つの役割を別の会社が担っています。

 

交付目論見書を見ると、フィデリティ・USリート・ファンドの「運用する会社」はフィデリティ投信株式会社となっています。

 

しかし、さらによく見ると「FIAM LLC」という米国の会社に権限を委託して資産運用していることが分かります。

 

管理人 武田
管理人 武田
つまり、フィデリティ・USリート・ファンドでは米国の運用会社が資産運用の役割を担うことになります。

 

フィデリティ・USリート・ファンドの掲示板で評判は?

では、続いてフィデリティ・USリート・ファンドの評判を見ていきましょう。

 

実際に投資している人の口コミが見れるyahoo掲示板を確認してみます。

 

掲示板での評判

出典:Yahoo掲示板

 

基準価格が下落を続けているため、その下落を不安視する声が上がっています。

 

価格が下がっている要因として米国の金利上昇が挙げられます。金利が上がることで経済活動の停滞が予測され、各種マーケットの価格が下がっています。

 

とは言え、米国は今、深刻なインフレに悩まされており、その対策として金利が高いままキープされ、場合によってはさらに引き上げられることが見込まれています。

 

管理人 武田
管理人 武田
米国の金利は高い、もしくはさらに引き上げられる見込みとなっており、米国REITにとっては厳しい状況が続きそうです。

 

フィデリティ・USリート・ファンドの手数料は高い?

また、フィデリティ・USリート・ファンドの手数料についても確認しておきましょう。

 

他の米国REITで運用する投資信託と比較してみます。

 

ゼウス投信(新光US-REITオープン) ダイワ・US-REIT・オープン フィデリティ・USリート・ファンド
購入時手数料 3.3% 3.3% 3.85%
信託報酬(実質) 年率1.683% 年率1.672% 年率1.54%
解約手数料 0.1% なし 0.3%

 

フィデリティ・USリート・ファンドの購入時手数料は3.85%、信託報酬は年率1.54%、解約手数料は0.3%です。

 

米国リートで運用する他の投資信託と比較しても同程度かやや高い水準となっています。

 

フィデリティ・USリート・ファンドの投資先上位10銘柄

それでは、フィデリティ・USリート・ファンドが実際に投資しているのはどんな所か見ていきましょう。

 

銘柄 業種 比率
1 プロロジス 物流 10.0%
2 エクイニクス データセンター 6.4%
3 ウェルタワー ヘルスケア 5.3%
4 デジタル・リアルティー・トラスト データセンター 4.9%
5 エクストラ・スペース・ストレージ 倉庫 4.5%
6 クラウン・キャッスル インフラストラクチャー 4.5%
7 ベンタス ヘルスケア 4.3%
8 ミッド・アメリカ・アパートメント・コミュニティーズ 住宅 4.0%
9 UDR 住宅 4.0%
10 キューブスマート 倉庫 3.8%

 

プロロジスは物流施設等を提供する米国最大の産業施設REITです。

 

エクイニクスはデータセンターの保有やリースを行うREITで、ウェルタワーは高齢者住宅や病院を保有するヘルスケアREITとなっています。

 

このように複数のREITを組み合わせることで、様々な業界の施設に投資することが可能となっています。

 

フィデリティ・USリート・ファンドの運用成績は良い?悪い?

設定来の運用成績とは

こういった投資の結果、フィデリティ・USリート・ファンドの運用成績はどうなっているでしょうか。

 

設定来の基準価格の推移はこちらです。

 

出典:月次運用レポート

 

基準価格は1万円からスタートして3249円まで大きく下落しています。2003年からの約19年間で67%ほど大きく下落していることが分かりますね。

 

ただこれだけ下落しているのは分配金を出しているからです。

 

REITでは収益が上がらなかった時も元本を切り崩して分配金を支払う事がよくあります。

 

この分配金によって基準価格は大きく下落してしまうのです。

 

管理人 武田
管理人 武田
いわゆる特別分配金と呼ばれるものです。資産運用の観点から見ると元本の払戻いは運用効率の悪化を招くだけなので避けた方が良いです。しかし、分配してしまう投資信託は数多くあります。

 

分配金も考慮したリターンとは

続いて、分配金も考慮したリターンはどのようになっているでしょうか。

 

これまでの分配金実績を見てみましょう。

 

出典:月次運用レポート

 

累計14,720円となっています。仮に設定時から1万円分保有していたとすると、分配金は14,720円で基準価格は3249円です。

 

合計すると17,969円です。19年間で79%のリターンとなります。年間に直すと約3.1%です。

 

決して悪くはないですね。ただ、素晴らしい運用成績とも言えなそうです。

 

フィデリティ・USリート・ファンドの今後の見通しはどうなる?

それでは、今後のフィデリティ・USリート・ファンドの見通しはどうなっていくでしょうか。

 

米国はインフレに悩まされており、その対策として政策金利はどんどん引き上げられています。

 

米国の政策金利の推移

出典:ザイFX!

 

そして、今後についても政策金利は高いままを維持するかむしろ引き上げられていくと予想されています。

 

金利が高い状況下では不動産のローンが重しとなり不動産価格が下がると言われています。

 

フィデリティ・USリート・ファンドにとっては今後も厳しい環境が続きそうです。

 

まとめ

では最後にフィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)についてまとめてみます。

 

  • 米国のREITで運用する投資信託
  • 分配金と為替ヘッジの有無で4つのコースがある
  • Bの設定来の基準価格は大きく下がっている
  • 分配金を考慮するとややプラスとなる
  • 決して悪くはないが良いともいえない運用成績となっている
  • 米国の金利は引き続き高く今後の見通しは厳しい

 

成績としてはすごく悪い訳ではないですが、基本的には高配当型の投資信託ですのでわざわざ選ぶ理由もないかなと思います。

 

他にも良い資産運用先はたくさんあります。

 

個人的に分析しておすすめできるファンドは下のファンドランキングにてまとめていますので、投資先をお探しの方はぜひ参考にしてみて下さい。

 

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