最大12%の高利回りを狙える資産運用としてソーシャルレンディングが注目を集めています。
ソーシャルレンディングでは投資前から5%や10%など想定の利回りが表示されています。
ただ安易に表示された利回りを信じて購入してしまうと危ないです!
ソーシャルレンディングの仕組みやリスクについて解説していきますので投資を検討している方はぜひ最後までお読みください。
また、注意すべき資産運用については別記事でも解説していますのでよければそちらも参考にしてみて下さい。
ソーシャルレンディングの特徴とは?
利回りが確定しているはウソ?
ソーシャルレンディングの案件では期間や利回りが表示されています。
もちろん業者によって形式は異なりますが、例えばこんな感じです。
出典:LENDEX
以下のような項目が表示されていますね。
- 募集金額
- 利回り
- 期間
- 担保
そう思ってしまうのも仕方ありません。ただ果たして本当にそんな都合のいい話があるのでしょうか?詳しく見ていきましょう。
ずばりソーシャルレンディングとは
ソーシャルレンディングの実態を把握するためにどんな仕組みで運営されているのか知る必要があります。
ソーシャルレンディングは融資型クラウドファンディングとも呼ばれており、図にすると以下のような仕組みとなっています。
出典:LENDEX
図にするとシンプルですが、お金の流れをさらに突き詰めて考えてみましょう。
- ソーシャルレンディングを行う会社が投資家から資金を預かります。
- その資金を実際に事業を行う事業者に貸付けます。
- 事業者が借りたお金を元にビジネスを成功させて収益を上げます。
- その収益を元に借金の返済を行います。
これらが全て上手くいって初めて、ソーシャルレンディングでの資産運用が上手くいくと言えます。
ソーシャルレンディングはおすすめしない?
一見無料に見える手数料の罠
続いてソーシャルレンディングをさらに詳しく理解するために手数料について考えてみましょう。
基本的に投資家が払う手数料は表面上有りません。資金を送付する際の振込手数料くらいです。
しかし、実質的にはかなりの手数料がかかっています。
これはいったいどういうことでしょうか?
余談ですが相手の事情も考えることで詐欺などの儲け話に騙されることも格段に少なくなります。
実質手数料はスゴク高い?
ソーシャルレンディングでは、投資家は事業者にお金を貸し付けそこの利息から利益を得ています。
しかし事業者が支払った利息が全て投資家のものになる訳ではありません。一部が営業者報酬としてソーシャルレンディング会社の手数料となっているのです。
そしてどれくらい引かれているかは案件詳細を見ればわかります。例えば以下のように記されています。
出典:LENDEXより著者編集
こちらの例では貸付利息が9.50%で、運用利回りは7.0%、営業者報酬は2.50%となっています。
図にするとこんな感じです。
このように利回り7%の案件でも実際の事業者は9.5%もの利息を払ってお金を借りています。
そして、2.5%が営業者報酬となっています。
この営業者報酬の水準は業者や案件によって異なり、大体1%~11%と言われています。
他の投資信託などの金融商品の手数料と比較すると、ソーシャルレンディングの手数料は非常に高いと言えます。
ソーシャルレンディングをおすすめしない理由とは
そして、手数料どうこう以前に私はソーシャルレンディングをおすすめしないです。
先程の図をもう一度見てみましょう。
このように事業者は利息9.5%でお金を借りてビジネスを行っています。
これだけ高い利率でお金を借りた上で事業を成功させるにはいったいいくらの収益率をたたき出せばいのでしょうか。
仮に期待通りの利益が上げられない場合、貸し倒れとなり投資家にお金は戻ってきません。
ソーシャルレンディングでは投資家への高利回り案件が多いです。すなわち高い利息を払って事業者はビジネスを行っているので基本的に成功させるのが難しいと思います。
ですので貸し倒れのリスクも高いため、ソーシャルレンディングはおすすめしません。
ソーシャルレンディングは危ないとの評判は本当?
過去には・・・
ここまで見てきた通り私はソーシャルレンディングは危ないと考えています。
ですが、私だけでなく世間的にもソーシャルレンディングは危ないとの評判があります。
なぜなら、実際に問題が発生し訴訟に発展しているケースも見られるからです。
ソーシャルレンディングでこれまでに起こった問題を一部抜粋しただけでも、これだけの業者が問題を起こしています。
maneoマーケット | 虚偽の説明で出資者を募る |
---|---|
SBIソーシャルレンディング | 資金を本来の目的ではないものに不正流用 |
みんなのクレジット | 投資家への返済を他ファンドから充当 |
ラッキーバンク | 貸付先のほとんどが副社長の親族の会社 |
エーアイトラスト | 虚偽の表示で資金を募集 |
クラウドバンク | 分別管理をしていない |
虚偽の表示で募集を行ったり、実際には貸し付けを行わなかったり、他のファンドの資金から投資家に返金をしたりともうむちゃくちゃです。
金融庁も問題しているソーシャルレンディング
行政処分の数が尋常ではないですが、ソーシャルレンディング絡みでの問題が多すぎるため金融庁も注意喚起を出しています。
出典:金融庁
このように明確に注意されてしまうほど、世の中には多くの悪徳業者が溢れています。
もちろんまっとうな会社もあるとは思いますが、多くの会社の中からきちんとした会社を見つけ出すのは困難です。
そして、まともな会社だっとしてもリスクが高いことには変わり有りません。
ソーシャルレンディングの仕組み上、リスクを下げるには利回りを下げる必要があります。
そうなると、わざわざソーシャルレンディングで資産運用する必要があるのか?という話にもなってきますね。
まとめ
ソーシャルレンディングについて最後にまとめてみます。
- 投資家の募集には例えば10%といった高利回りが謳われている
- 手数料はないように見えるがスゴク高い事が多い
- 事業者への貸付リスクが高くビジネスが上手くいくかは怪しい
- 失敗した場合貸し倒れとなりハイリスク
- 過去に行政処分された会社は山ほどある
- 処分された内容も悪質なものが多い
- 総じてハイリスクローリターンなのでやらない方が良い
結論としてソーシャルレンディングはおすすめしません。
他にも良い資産運用はあります。個人的に調査分析しておすすめできる投資先は下のファンドランキングで紹介してます。
こう考えている方は、下のおすすめのヘッジファンドランキングをぜひ参考にしてみて下さい。