投資信託

目利き力あり?なし?『愛称:眼力』企業価値成長小型株ファンドを分析!掲示板の評判も抑えて解説する

今回分析していく投資信託は「(愛称:眼力)企業価値成長小型株ファンド」です。

 

愛称にもある通り、これから成長していく小型株をきちんと厳選していくぞ!という意思が感じ取れますね。

 

では、果たして本当にそれを実現できる目利き力があるのでしょうか?詳細に分析していきます。

 

投信『眼力』への投資を考えている方はぜひ本記事を参考にしてみて下さい。

 

また、別記事でも投資信託について解説していますので気になる方はそちらも合わせてご一読ください。

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(眼力)企業価値成長小型株ファンドの特徴

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの概要

それでは、まず(眼力)企業価値成長小型株ファンドの概要から見ていきましょう。

 

投資対象 株式
投資対象地域 日本
決算頻度 年2回
設定日 2016年2月29日
委託会社 アセットマネジメントOne株式会社

 

投資対象は日本の株式で、決算は年2回行うファンドとなっています。

 

では日本株に対して、いったいどんな運用を行っていくファンドなのでしょうか。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの運用戦略とは

眼力では小型株の中から成長していく企業を厳選して投資を行っていきます。

 

なぜ小型株かというと、大型株よりも成長企業が生まれやすいからです。

 

出典:アセットマネジメントOne

 

このように大型株や中型株と比べて、圧倒的に小型株の方が成長している企業が多いことが分かります。

 

これを踏まえて眼力の投資戦略はこのようになっています。

 

  • 日本の小型株に投資を行う
  • 約30~60の銘柄を厳選して投資
  • 銘柄選定には3つの「眼力」を活用
3つの眼力

出典:アセットマネジメントOne

 

「鳥の目」、「虫の目」、「魚の目」といった表現がされていますが、今の状況や企業の個別情報、将来に向けた変化といった様々な観点から分析を行い銘柄選定を行っていきます。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドは綿密なリサーチの元、小型株から成長企業を見出していくファンドだと言えるでしょう。

 

分配金の制度変更!?

続いて、(眼力)企業価値成長小型株ファンドで注目すべき点は、分配金の制度が変更されたことです。

 

もともと眼力は分配金を出すファンドで2020年8月までは原則として基準価格が1万円を超えていた場合、超過額の1/2を目処に分配されていました。

 

しかし、2021年2月以降は基準価格や市場動向などを勘案した上で分配金が決定されることとなりました。

 

では、実際に分配金はどのようになったのか見てみましょう。

 

分配金の方針変更

出典:ファンド通信

 

分配金実績を見ると、基本的に分配しない方針に変わったことが分かります。

 

投資信託の分配金については、本当によく指摘されていることではありますが、「分配金を出さない投資信託」の方が運用効率がいいです。

 

ですので、資産運用で利益を上げたいなら基本的に分配金を出さない投資信託を選ぶべきです。

 

管理人 武田
管理人 武田
なので(眼力)企業価値成長小型株ファンドの方針変更は望ましいものだと言えるでしょう。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの評判は?

それでは、(眼力)企業価値成長小型株ファンドの評判についても見ていきましょう。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドは「R&Iファンド大賞」や「Morningstar Award “Fund of the Year”」、「リフィニティブ・リッパー・ファンド・アワード」において数々の賞を受賞しています。

 

受賞歴

 

複数のアワードで「最優秀ファンド賞」や「優秀ファンド賞」を受賞しています。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの評判はとても良いと言えます。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの掲示板での評判はどう?

続いて、掲示板での評価はどうでしょうか。

 

実際に投資している人からの評判も確認していきましょう。

 

眼力の掲示板での評判

出典:Yahooファイナンス

 

最近の成績が振るわないせいか、結構辛辣な口コミが多いですね。

 

また、口コミ数がそもそも少なく活発に議論されているという訳ではありませんでした。

 

最近の掲示板での評判はあまり良くないと言えそうです。

 

管理人 武田
管理人 武田
過去の運用成績が良かったからこそ期待が大きくなり、その分落胆も大きいというのはあると思います。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの手数料を比較

ここで手数料についても確認しておきましょう。

 

眼力と同様、中小型株で運用する投資信託と比較してみます。

 

中小型株式オープン SBI小型成長株ファンド ジェイクール (眼力)企業価値成長小型株ファンド
購入時手数料 最大3.3% 最大3.3% 最大3.3%
信託報酬(実質) 年1.65% 年率1.87% 年率1.595%
解約手数料 0.3% 0.3% 0.3%

 

購入時手数料は最大3.3%ですべて同じ、解約手数料も0.3%で同じとなっています。

 

信託報酬はわずかではありますが、眼力が安くなっていますね。ただ差はほとんどないので同程度と考えるのが良さそうです。

 

まとめると、(眼力)企業価値成長小型株ファンドの手数料は、若干安いですがほぼほぼ一般的な水準となっています。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの組入銘柄トップ10

さぁ、それでは(眼力)企業価値成長小型株ファンドは具体的にどのような銘柄に投資しているのでしょうか。

 

組入銘柄の上位10社を見ていきましょう。

 

2023年5月31日時点

No. 銘柄名 比率 概要
1 パルグループホールディングス 3.1% 衣料品と雑貨の小売り事業が柱
2 日置電機 3.0% 電子測定器を製造
3 メドレー 3.0% オンライン診療支援システムを提供
4 そーせいグループ 2.9% 新薬の探索や初期開発を行う
5 トレジャー・ファクトリー 2.8% 綜合リユースショップを全国展開
6 アドベンチャー 2.3% 旅行予約サイト「skyticket」を運営
7 サイゼリヤ 2.2% イタリア料理店「サイゼリヤ」を展開
8 サンリオ 2.2% ハローキティなどを主力にライセンスビジネスを展開
9 ジャパンマテリアル 2.1% 工場の配管構築・オペレーション
10 東洋炭素 2.1% カーボン製品や黒鉛製品を製造

 

1位のパルグループホールディングスは、雑貨事業の「3COINS」が伸びています。

 

実際にお店に行ってみると300円で色々な便利グッズが買えるので成長しているのも納得です。

 

2位の日置電機はBtoB企業なので知らない人も多いと思いますが測定器メーカーです。測定器はあらゆるメーカーにとって必需品であり、様々な商品に貢献しています。

 

特に電気自動車の二次電池の開発や製造過程でも使われており、今後は電気自動車市場の成長にも期待されています。

 

3位のメドレーは、病院や介護施設での人材採用から、オンライン診療や電子カルテシステムなどにも注力しています。

 

医療ヘルスケア部門の課題解決に向けてサービスを展開し成長を続けています。

 

4位以降のラインナップを見ても成長企業への投資を行っています。

 

ではこのような運用した結果、運用成績はどうなっているでしょうか。

 

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの運用成績

設定来の運用成績とは

眼力が設定されてからの運用成績はこちらです。

 

眼力の設定来の運用成績

出典:マンスリーレポート

 

赤い線が基準価格で、青い線が分配金再投資基準価格です。2020年8月までに累計11,070円もの分配がなされていたので両者の乖離は非常に大きくなっています。

 

推移を見てみると2020年のように大きく上がっていることもあれば、2021年末のように大きく減っていることもあります。割と値動きが大きいですね。

 

仮に設定開始から購入していたらどうなっていたでしょうか?

 

10,000円の基準価格が16,000円となり、分配金も11,000円貰えていますので、リターンは+170%です。

 

約7年で+170%ですので年利に直すと15%の利回りとなります。

 

ぱっと見、素晴らしい成績となっていますね。ただこれだけでは分からない部分もあるのでもう少し詳しく見ていきましょう。

 

厳選ジャパンと眼力を比較!

(眼力)企業価値成長小型株ファンドの運用成績を細かく数字でチェックしてみます。

 

1年 3年(年率) 5年(年率)
トータルリターン 8.17% 13.95% 14.47%
標準偏差 13.65 21.54 25.18
シャープレシオ 0.60 0.65 0.57

 

標準偏差とはリスクの大きさを表し、シャープレシオはリスクに対してどれくらい効率よくリターンが得られているかを示しています。

 

眼力のシャープレシオを見ていくと、大体0.6となっています。一般的にシャープレシオは1を超えると優秀だと言われています。

 

つまり、(眼力)企業価値成長小型株ファンドは大きなリスクを取っている割にそれに見合ったリターンを得られていないことを意味しています。

 

管理人 武田
管理人 武田
調子が良い時は良いのですが、株価が高い傾向にあり損する可能性も全然あるのがグロース株の怖いところですね。

 

眼力の今後の見通しは?どうなる?

それでは、(眼力)企業価値成長小型株ファンドの今後の見通しはどうなるでしょうか。

 

眼力は小型のグロース株に投資を行います。

 

グロース株は、これまで見てきた通り、良い時は良いですが悪い時は悪いです。

 

そして、最近は世界的に見てもインフレ対策として金利が上がる傾向にありグロース株にとっては厳しい環境が続きます。

 

わざわざ今から(眼力)企業価値成長小型株ファンドに投資する理由はないと言えそうです。

 

管理人 武田
管理人 武田
せっかく資産運用するなら良い投資先は他にもあります!

 

個人的にファンドを研究・分析した結果、おすすめできるファンドは下のランキングにまとめています。

 

投資先をお探しの方はそちらもぜひチェックしてみて下さい。

 

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