ヘッジファンドは欧米の富裕層に愛されてきたパフォーマンスに優れた運用手法です。日本でも最新の資産運用として注目を集めています。
ですが、投資家なら全員誰にでもおすすめできるという訳ではありません。ヘッジファンドをおすすめできない投資家もいます。
本記事では、ヘッジファンドをおすすめしない人、逆におすすめできる人について解説します。ご自身がヘッジファンドに向いているかどうかの参考にしてみて下さい。
また、ヘッジファンドの特徴については他の記事でも解説していますので良ければ合わせてお読みください。
ヘッジファンドって何するの??
ヘッジファンドとは
そもそもヘッジファンドとはどんなものなのでしょうか。
ヘッジファンドは投資家から資産を預かり代わりに資産運用する運用のプロフェッショナルです。
ヘッジファンドとは?
少数の限られた大口投資家から資金を集めて、高い運用成績を目指すファンド。一般的な投資信託とは異なり、様々な投資手法を駆使して絶対収益を追求する。
一般的な投資信託ではできないような投資手法を実践することで高いパフォーマンスを実現しています。
特にリスク・リターンの管理に強みがあると言えます。これは一体どういうことでしょうか?詳しく見ていきましょう。
ヘッジファンドのリスク・リターン
ヘッジファンドと聞くとハイリスク・ハイリターンを思い浮かべる人もいるかもしれません。
ですが実際はそんなことありません。こちらのアセットクラスごとのリスク・リターン実績を見て下さい。
出典:総合法令出版
このようにヘッジファンドのリスクは低い水準に抑えられています。さらに、横軸のリスクに対して縦軸のリターンが大きいことが分かります。つまり、とっているリスクに対して割の良いリターンが得られています。
一方で、世の中の多くの商品は横軸のリスクが大きい割に縦軸のリターンは大したことありません。すなわり、リスクばかりを取っていてリターンがそれについてきていないのが現実なのです。
リスクを管理するヘッジファンドの運用戦略
リスクを抑えつつ、その中でリターンを最大化していくことがヘッジファンドの使命です。
これを叶えるための手段として例えば次のような運用戦略があります。
- グローバル・マクロ戦略
- ロング・ショート戦略
- マーケットニュートラル戦略
- アービトラージ戦略
- イベントドリブン戦略
具体的なやり方として戦略ごとの違いはありますが、リスク・リターンを管理していくのが根本的な考え方になります。
資産運用である以上、結果を完璧にコントロールするのは不可能ですが、ヘッジファンドは専門的な手法でリスクを抑えてリターンを追求することで他ではマネできない資産運用を可能としています。
ヘッジファンド投資の3つの注意点
とは言え、ヘッジファンドにも気を付けるべき点はあります。ヘッジファンド投資における3つの注意点について解説していきます。
流動性リスクに注意
ヘッジファンドでは、1年に1回など資金を引き出せるタイミングが決まっています。今日解約して明日振り込まれるというような事はありません。
大口の少数投資家から資金を集めているため、自由に引き出せるようにしてしまうと資産運用に支障をきたしてしまうからです。
為替リスクに注意
ヘッジファンドは欧米の富裕層の中で発展してきたサービスです。そのため、日本の投資家の方でも海外のヘッジファンドを検討している人もいるかと思います。
その時に注意したいのが為替リスクです。例えば米国のヘッジファンドなら米ドル建てでの運用となりますので、為替の推移によって円建てでの収支も変化します。
為替はヘッジファンドの運用能力とは全く関係ない部分ですので、運用が上手くいっても為替でマイナスなんてこともあり得ます。
ヘッジファンドもどきには要注意
ヘッジファンドは注目を集めている人気の投資手法です。それゆえに、ヘッジファンドの名をかたった怪しいヘッジファンドもどきもいるので注意して下さい。
中には、実際には資産運用などせず詐欺行為と思われるところも存在します。
ヘッジファンドをおすすめしないのはこんな人!
さぁ、それではいよいよヘッジファンドをおすすめできる人、できない人について解説していきます。
まずは、ヘッジファンドをおすすめしない人からです。
自分でやりたい人
まず、おすすめしない人は、「自分自身で資産運用したい人」です。
こういった人達にはヘッジファンドはおすすめしないです。ヘッジファンドで運用すると完全にお任せでの運用になりますので物足りないかと思います。
短期でドカンと利益を出したい人
また、半年や1年といった短期で大きなリターンを得たい人にもおすすめしないです。
期間が短くなければなるほど資産運用はギャンブルに近いものとなり、誰がやっても運次第になってしまいます。
世の中にはデイトレーダーで億稼ぐ人もいますが、あれは本当に本当に限られた一部の天才の話なのでマネしないようにしましょう。
少ない資金で資産運用したい人
ヘッジファンドはその特性上、1000万円以上~のまとまった資金でなければ預かってもらうことができません。
そのため、資産運用に1000万円以上も払いたくないという方にはおすすめしないです。
小額の資産運用の方が好みであれば、投資信託や株式投資が向いています。
ヘッジファンドをおすすめできるのはこんな人
では、逆におすすめできるのはどんな人たちでしょうか。
資産運用をプロに任せたい初心者の方
自分でやるのではなく、プロに完全にお任せで資産運用したい、という人におすすめです。
- 自分の本業に集中できる
- 趣味や家族との時間を大切にできる
- 初心者でもハイレベルな資産運用が実践できる
株式投資や不動産投資が好きだという一部の方をのぞいて、多くの方にはヘッジファンドがおすすめです。
将来に向けて資金を安定的に増やしたい人
個別のファンド次第ではありますが、基本的にヘッジファンドは長期で安定運用していけるのが魅力となっています。
さらに、ヘッジファンドでは下がり相場の時でも利益を出していけるよう各ファンドが独自戦略を用いて尽力しています。
長期で運用していけば相場が上下することもありますが、どんな相場でも利益を狙えるのがヘッジファンドの嬉しいところですね。ですので長期安定運用したい人にヘッジファンドはおすすめです。
1000万円以上を運用したい人
ヘッジファンドは富裕層向けのサービスとなっているため、100万円や200万円と言った小額で受けてもらう事は、なかなか難しいです。
出資しやすいところでも、最低出資金額は1000万円以上となっています。
この最低出資金額は出資のハードルでもあるのですが、逆に言えばヘッジファンドは大口を預かるのになれているとも言えます。
ですので、1000万円以上~のまとまった資金を運用したい人にヘッジファンドはおすすめです。
ヘッジファンドの選び方
世の中には多くのヘッジファンドがありますが、個人的にはリスクを抑えたヘッジファンドがおすすめです。
大きなリターンを得る事よりも、リスクを抑えるところに資産運用の技術が出るからです。
大きなリターンを狙いたければ、株の個別銘柄1つに全資金を投入すれば、誰でも2倍の利益を狙うことができます。ただ逆に資産が半分に減ることも十分にあり得ます。
個人的におすすめのヘッジファンドは下記のランキングにまとめていますので、投資先をお探しの方はそちらも合わせてチェックしてみて下さい。