これから資産運用を始める個人投資家の方にはヘッジファンドでの運用がおすすめです。
ですが、もちろんヘッジファンドなら何でもいいという訳ではありません。ヘッジファンドの中にも良し悪しがあります。
ヘッジファンド選びで失敗しない為に、チェックすべきポイントを解説していきます。ヘッジファンドでの資産運用を検討中の方はぜひ参考にしてみて下さい。
●初めてヘッジファンドで資産運用する方
●ヘッジファンドでの失敗例が気になる方
●どこを見てヘッジファンドを選べばいいか分からない方
個別のヘッジファンドについて別記事でも解説してますのでそちらもご参照ください。
詐欺ファンドに気を付けよう!
資産運用していないリスク
まずは最も避けるべきは詐欺のリスクです。自称ヘッジファンドの中には残念ながら悪質なところもあり詐欺まがいのファンドもあります。
詐欺ファンドがどのようなものかというと、「資産運用をしていない」ファンドが詐欺ファンドです。
説明では「あんな運用をします」、「こんな運用をします」とか凄そうなことを言っておきながら、実際は何も資産運用していないのが詐欺ファンドになります。
よくあるのがいわゆるポンジスキームと呼ばれるものですね。投資家の元本を配当として分配する昔からある詐欺ですが、最近でも度々問題になっていますのでご注意ください。
投資詐欺については別記事でも解説していますので良ければそちらもご一読ください。
詐欺に引っかからないためのチェックポイント
それでは、どのように詐欺ファンドを見分ければいいのでしょうか。一言でいえば次の項目に該当するファンドは選ばないで下さい。
●元本保証
●毎月高配当
●過去の運用成績が全てプラス
1個でもあてはまるファンドは絶対に選ばないようにしましょう。
【元本保証】
資産運用で元本保証はありえません。つまり資産運用していないのと同義です。
【毎月高配当】
まともに運用していればプラスもマイナスもあり得るので毎月高配当を出すことはできません。つまり資産運用していないのと同義です。
【過去の運用成績が全てプラス】
まともに運用していればどんなファンドでもマイナスのタイミングはあります。つまり資産運用していないのと同義です。
万全を期すなら裏を取ろう
さらに、確実性を期すなら資産運用をしていることの裏付けが取れれば完璧です。
例えば株式で資産運用しているファンドであれば投資先の企業の株主になっているはずです。
大株主になっていれば確認することができますので、大株主の中にファンドの名前があるかをチェックしましょう。
お金を引き出せるタイミングに注意しよう!
すぐに現金化できないリスク
続いてのリスクは自分の好きなタイミングで現金化できないリスクです。誰でも資産運用を始める時は、長期で運用することを考えて始めるのですがまとまったお金が必要なタイミングは突然やってきます。そのタイミングで現金化できないのはリスクです。
ヘッジファンドは一般的に資金を引き出せるタイミングが決まっています。そのため、現金化できるタイミングも決まっています。
●1年に1回
●3年に1回
等々
これらはロックアップ期間と呼ばれています。加えて、解約に関して条件があるファンドもあります。
解約条件を満たさないと、元本から20%引かれてしまうなどペナルティが重いヘッジファンドもありますので解約の条件は非常に重要です。
簡単に解約できるヘッジファンドを選ぼう
これらの流動性リスクの対処法としては簡単です。ロックアップ期間が短く、解約の制限がないヘッジファンドを選びましょう。
ロックアップ期間や解約の条件は本当に各ヘッジファンド次第ですが、少なくとも半年に1回は解約できて、なおかつ無条件で解約できるヘッジファンドをおすすめします。
解約の諸条件については見落としがちな点ですが、実は重要ですので必ずチェックするようにしましょう。
レバレッジに注意しよう!
大きな損失を抱えるリスク
最後は大損するリスクについてです。資産運用の世界において大損する原因はほとんどの場合レバレッジにあります。
レバレッジをかけた取引とは、簡単にいうと借金をして自分が持っている資金以上の巨額の取引を行うことです。
自身の保有資産の何倍もの取引を行うので、利益が出る時は大きくなりますが、損失が出る時も大きくなります。
破綻の主要因はレバレッジ
破綻した有名なヘッジファンドもほとんどの場合レバレッジが原因です。過去にはロングタームキャピタルマネジメント、最近ではアルケゴス・キャピタル・マネジメントなどです。
アルケゴス・キャピタル・マネジメントの破綻により野村ホールディングスが2200億円の損失が生じるとのニュースも話題になりましたね。
いずれのファンドも巨額のレバレッジをかけていたことが破綻の原因と言われています。
レバレッジをかけているファンドは避けよう
という訳で大きな損失を抱えないようにするためにやることは一つです。レバレッジをかけているヘッジファンドは選ばないようにしましょう。
資産運用では大儲けすることよりも、とにかく失敗しないことが大切です。
地味かもしれませんが、短期で大儲けを狙うよりも、コツコツと失敗せず安定運用を積み重ねていくのが資産形成するための近道です。
個別のヘッジファンドについては下記のヘッジファンドランキングにもまとめていますので、ヘッジファンドでの資産運用を検討中の方はそちらもぜひ参考にしてみて下さい。